平成25年3月定例会  一般質問

おはようございます。梅の花のやわらかな香りが春の訪れを感じさせてくれるきょうこのごろです。
 清風クラブの姫野敦子です。今回、清風クラブは4人全員が一般質問をいたしますが、その4人目として登壇いたしました。御答弁、どうぞよろしくお願いいたします。

 3月11日が近づいてまいりました。多くの犠牲があった東日本大震災から2年が訪れようとしています。
 ちょうど2年前の一般質問のさなかに、この第一報が入り、その後、続々と壊滅的な情報を知ることになったのを、きのうのことのように思い出します。
 三日後となる3月11日を前に、各社の特別番組が組まれ、あのころどんなことが起こっていたのか知るにつけ、胸の潰れる思いがいたします。
 犠牲に遭われた多くの皆様、残された御遺族、御親族の皆様へ哀悼の意を表します。とともに、賢明な復興支援がなされて、一日も早くもとどおりの穏やかな生活を取り戻されることを願ってやみません。

 清風クラブでは、昨年秋、宮城県の亘理町を訪れ、柳井市から派遣されている職員の方に現地を案内していただきました。
 また、死者、行方不明者3,947名と最大の被害を受けられた石巻市では、地元の市議会議員の方が生死をかいくぐって生き延びられた様子や瓦れき処理の現状、マンモス避難所などを案内していただきました。
 あって当たり前と思って使い続けてきた電気についても、あの日を境に、一たび原子力発電所が事故に遭うと大変な状況が起こることなどを知ることとなりました。
 全てのことは、皆つながっていると改めて感じ、今回は、まず
1.環境施策についてお尋ねします。

 まず、リサイクル社会構築への取り組みについてお尋ねします。
 生産と消費が一方通行であった大量生産、大量消費の時代から、自然に与える影響を考えた取り組みの、再度使うリユース、発生を抑えるリデュース、繰り返して使うリサイクルの三つのRが進んでいます。
 PM2.5などが今日的な課題となっておりますが、多くは日本の需要に対応するためであり、排出に加担していることも考えられます。
 環境に対して関心の高いグリーンコンシューマー的な考えをより広く理解し、地道に取り組むべき課題を考えます。
 その身近な取り組みとして、古着の収集について伺います。
 岩国市では、月に一度、自治会による資源ごみの回収の日があり、最寄りのステーションで古着の収集も行われています。
 また、一般業者などによるウエスとしての活用のほかにも、リサイクルプラザでも古着として安価に購入できるようになっています。
 宇部市では、家庭で不要になった古着や古布を各校区のふれあいセンターに用意された回収ボックスに入れ、福祉サービスの事業者が回収し、リサイクルをしています。
 岩国でも資源の有効活用のため、もっと着られる服の活用、要らなくなった人と欲しい人の活用の輪が広がっていけばよいなと思っています。
 常時回収可能としているこういった取り組みについてお尋ねします。
 次に、エネルギー施策についてのペレットストーブについてお尋ねします。
 市内北部の森林率を見ましても、錦町は90.7%、美川町92.7%、本郷町83.5%と、林野率の大変高い岩国市ですから、原油の値上がりに翻弄されることなく、エネルギーの地産地消を目指し、もっと豊かな森林資源を活用したいものです。
 ドイツやスウェーデンを訪問した折にも、施策の充実を実感しました。
 これまでにペレットストーブの活用を一般質問で取り上げてきましたが、新年度予算の中にこの購入補助金があります。まずは、この内容についてお示しください。
 次に、同様に何度か取り上げさせていただきました段ボールコンポストについて。
 全国各地で市民講座の開催が報じられていますが、岩国市においても、これから暖かくなり、コンポストでの分解も進むことから、もみ殻を燃やしてできるもみ殻くん炭と園芸用のピートモスで簡単につくることのできる、この段ボールコンポストについて、これまで以上に積極的な市民講座の開催などの取り組みができないものかと思い、質問いたします。
 次に、使用済みの割り箸の活用による木質バイオマス燃料としての活用についてお尋ねします。
 昨年7月より再生可能エネルギー固定価格買取制度――フィード・イン・タリフが開始したことにより、自然エネルギーの活用も進み始めました。

 先日、通津にありますミツウロコ岩国発電所を訪問しました。旧株式会社岩国ウッドパワーから引き継いで、木質チップを利用して、出力、蒸発量毎時45トン、発電出力1万キロワットの発電を行っていました。
 山口県内では、木質バイオマス発電を各社が行っており、木質チップの価格が課題のようですが、住宅廃材などを含めトン単位で購入しておられました。
 木材は5センチ以下の状態であれば、バイオマス発電に利用できることから、身近な使用済みの割り箸も三つに折るだけで活用できるとのことでした。
 割り箸もごみとして燃やすだけでなく、食堂やイベント時など、さまざまな場所で取り組んではいかがでしょうか、お尋ねします。
 同様に、太陽光発電も固定価格買取制度により関心が高まっています。
 岩国市庁舎の上にも設置してありますが、柳井市では15年くらい前から、学校の屋上に太陽光発電が設置されてあります。
 また、大きな屋根や施設の屋上部分を持つ公共施設の屋根を利用した発電として「屋根貸し」が全国的に広がっており、県内の自治体でも開始しておられます。
 財政の厳しい折、建物の強度の問題などの条件はあるにしても、市財政の収入にもつながる、こうした取り組みを岩国市でも考えてみる時期に来ているのではないでしょうか。見解をお尋ねします。

 2、駅のバリアフリー化について
高齢化の進む中、膝や腰を痛め、階段は苦手とおっしゃる方も多く見受けられます。
 このたびのバスのダイヤ改正は、医療センターへのアクセスは配慮してありますが、そのほかの利用については不便になっており、市民の方々が図書館にどうやって行こうかなど、さまざまなところで悩んでおられ、25日からの実施が大変心配です。
 市内の交通バリアフリー化もまだまだ課題が多いと感じていますが、先日、川西駅が岩国医療センターにも近くなることから、エレベーターを設置できないかという御相談がありました。手すりはあっても急峻でステップが狭いなど、大変苦労されているとのことでした。
 まだ、岩国駅や新岩国駅のエレベーター設置にも至っていない状況ではありますが、こうした高齢者弱者対策の課題の一つとして、現状認識と対策についてお伺いいたします。
 3、障害者雇用について
先ごろ県庁のきらめきワークセンターを訪問しました。県内の障害者雇用の推進施策の一つとして、知事部局と連携した事業で、臨時的雇用ではありますが、支援学校の卒業生などが明るい挨拶で県庁内を回っておられました。
 庁内の書類を集め、まねができない要領のよさできっちりとシュレッダーにかけ、コンパクトにまとめたり、データ入力を手分けして行ったりと、自信と誇りを持って働いておられました。
 2年間の雇用とは聞いていますが、こうした公共施設での勤労経験が大きな励みになっていることを実感しました。
 庁舎内の仕事の効率化を進めるためにも、きっちりとした仕事、そして、意欲のあるこうした部門での取り組みを岩国市でも行うことができないものか、お尋ねします。
 最後に、
4、生涯学習の推進について
少子化が進む中、より一層高齢化が進み、団塊の世代が高齢期を迎える平成28年――2016年には、前期高齢者が1,744万人になる予想です。
 現在、市内では公民館活動の一環として、高齢者のためのさくら大学などの講座、学びの場が開催されています。
 健康食などの販売を兼ねた会場にも多くの方がいつも参加しておられ、催眠商法やSF商法などにひっかかってしまう方も多い反面、健康志向の高さも伺い知ることができます。
 移転後の医療センターにおいても、施設を利用した医療の講座を継続されるとのことですが、市役所に勉強に行ってくるというのは、市民のモチベーションも上がることから、市役所内のスペースを利用した健康づくりや自己啓発、市政の勉強会、市民同士の支え合いの醸成など、情報提供の機会をふやし、市民講座の活用などの予算を多くとらなくてもできる学びの場の充実を願いますが、いかがでしょうか。ぜひ積極的に考えていただきたいと思い取り上げました。よい答弁を願っております。
 以上で、壇上からの質問を終わります。

 

 <答弁>
 福田市長

 皆さん、おはようございます。姫野議員御質問の第1点目の環境施策についての中の(2)エネルギー施策についてお答えいたします。
 まず、ペレットストーブについてでございますが、本市の林野率は81%と高く、豊富な森林資源を有している優良な林業地帯であります。
 林業を振興する上で、山林の木を育成する段階で間伐材の未利用が懸念されており、近年は、この間伐材を搬出し、木材としての利用を行うとともに、未利用材は木質バイオエネルギーの原材料への利用促進を図っているところでございます。
 こうしたことから、未利用間伐材や林地残材などを原料として木質ペレットを製造する工場が市内に整備され、現在、県内の木質ペレットを燃料とするボイラー利用施設16カ所、ストーブ利用施設61カ所で使用されており、平成23年度は約389トンの木質ペレットが使用されました。 
 そのうち、本市では、5カ所のペレットボイラー利用施設と13カ所のペレットストーブ利用施設で約84トンが使用されております。
 こうした木質ペレット利用については、公共用施設が主となっており、一般家庭などでのペレットストーブ利用は、余り浸透していない状況でございます。
 こうしたことから、再生エネルギー利用の促進と山林の未利用間伐材の地産地消を高める上でも、一般家庭用のペレットストーブの普及促進を図りたいと考え、ペレットストーブ購入費補助金を新年度予算に計上しております。
 補助制度の内容としましては、一般家庭、または公共的な施設に木質ペレットストーブを設置する費用の4分の1に相当する額の補助金を交付するもので、上限額は12万5,000円でございます。
 今後、再生エネルギーの地産地消を推し進めていくことが重要でございますので、市内で製造されるペレット燃料を各方面で利用できるよう、本制度を十分活用していただきたいと考えております。
 次に、公共施設を活用した太陽光発電についてでございますが、我が国のエネルギーの供給は、石油・石炭・天然ガスの化石燃料と原子力で約97%を占めていますが、化石燃料の価格高騰や原子力発電に対する安全性の問題などから水力・風力・太陽光・地熱などの自然エネルギーが注目されてきております。
 昨年7月からスタートした固定価格買取制度を活用する取り組みとして、全国の自治体、具体的には、神奈川県、埼玉県、新潟県、福岡県などでございますが、公立学校などの公共施設の屋根を太陽光パネルの設置場所として民間に有料で貸し出す、屋根貸し事業を開始されておられます。
 自治体が所有する建物の中では、屋根が平らで面積が広い学校がパネル設置に適しているということで、学校施設が主な設置場所として選定されているようでございます。
 学校に太陽光発電設備を設置することは、環境教育の教材としての活用や環境負荷低減の効果、環境教育における実物大の教材となることなども考えられますが、設備設置による耐震性の低下や発電可能な電気容量に対する経費も多大になることも予想されることから現状での対応は難しいと考えております。
 一方、学校施設以外の公共施設につきましては、本庁舎屋上に60枚の太陽光パネルを設置し、発電能力は10キロワットとなっております。
 また、平成25年度末に完成を見込んでいる(仮称)錦・美川総合支所と(仮称)本郷支所及びコミュニティー施設において、それぞれ6キロワットの発電能力を有する太陽光パネルの設置を計画しているところでございます。
 エネルギーを安定的に確保するためには、エネルギーの効率的利用を図るとともに、エネルギー源の多様化・分散化も重要な課題となってきております。いずれにいたしましても、環境負荷の軽減にもつながる自然エネルギーの導入につきましては、今後、全国の事例等も参考にしながら、具体的にどのような方法が可能であるのか、検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


松林環境部長
  第1点目の環境施策についてのうち、(1)リサイクル社会構築への取り組みについてお答えいたします。
 本市におきましては、ごみの減量や適正処理を目的に一般廃棄物処理基本計画を策定し、毎年、市民や事業者の意識向上のために各種施策を実施しており、3Rいわゆるリデュース・リユース・リサイクルを推進しているところでございます。
 議員御質問の古着、古布につきましても、ごみ定期収集の品目として4週間に1度、資源品の日を設けており、この中で衣類・布類として収集し、資源化業者により古着またはウエスに加工され、再使用または再生利用されております。
 定期収集以外では、岩国市リサイクルプラザでリサイクル活動をされているエコフレンズいわくにや岩国市製紙原料事業協議会の加盟業者へ直接搬入され、衣類等が再使用されるなど有効活用が図られているところでございます。
 また、本年度より、不用品の再使用促進のため、ホームページにフリーマーケット情報の掲載を開始したところでございます。
 このように、古着等の収集は、資源品としての定期的な収集に加え、常時持ち込みができる場所もございますが、持ち込み場所の市民への情報提供が不十分な面もあるかと思われますので、さらなる周知に努めてまいりたいと考えております。
 次に、段ボールコンポストについてでございますが、本市におきましては、生ごみの減量を目的として、昭和60年度より生ごみ処理機器の購入補助制度を設けております。また、岩国市一般廃棄物処理基本計画に沿ったごみの減量施策として、平成21年度には生ごみ減量チラシを市内全世帯に配付し、その中で段ボールコンポストも紹介しております。さらに、毎年実施しております環境イベントにおきましても段ボールコンポストを展示し、普及啓発を図っております。なお、段ボールコンポストのつくり方につきましては、お申し込みいただければ、出前講座を実施しておりますので、御活用いただきたいと考えております。
 今後におきましても、ごみの減量化を図るためには、生ごみの減量は重要であると考えており、段ボールコンポストを初めとするコンポストの購入補助制度や、コンポストの普及のための啓発に努め、また、外食時や家庭での食べ残しを減らすことを目的に、山口県下で推進しております「やまぐち食べきっちょる運動」の普及啓発等による生ごみ減量施策を実施してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、割り箸の木質バイオマス燃料化についてのお尋ねでございますが、本市といたしましても、資源品として有効活用できるものはできるだけ分別回収し、再利用するよう推進しているところでございます。
 割り箸につきましては、近年飲食店では、繰り返し使えるエコ箸に切りかえる店舗がふえてきており、これまでの使い捨て中心の考え方から、繰り返し使う再使用への転換が図られつつあります。
 御質問の使用済み割り箸の木質バイオマス燃料化への活用につきましては、再資源化の方法の一つとして研究してまいりたいと考えております。
 今後も引き続き、岩国市一般廃棄物処理基本計画に沿って、環境に優しい循環型社会・リサイクル社会の構築に向け努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

中岡総合政策部長
第2点目の駅のバリアフリー化についての(1)川西駅の対策についてお答えします。
 川西駅から岩国医療センターまでバスを利用していく場合、川西駅からバスの停留所まで急な階段を使わなければならないことや、約400メートルの距離があることなど、乗り継ぎの面で不便であることは認識しております。
 しかしながら、川西駅のバリアフリー化につきましては、川西駅の1日当たりの平均利用者数が国庫補助対象となる利用者数を満たしておらず、実施は困難な状況となっております。
 なお、JR及び錦川清流線から岩国医療センターへのアクセスにつきましては、岩国医療センターの移転に伴う3月25日の交通局及びいわくにバス株式会社のバスのダイヤ改正に合わせ、岩国駅から岩国医療センターまで乗り入れる便を増便させているほか、錦帯橋から西岩国駅を経由し岩国医療センターまで結ぶ路線を新設することとしております。
 岩国駅、西岩国駅からはバスの停留所も近く、利便性を考慮した増便等のダイヤ改正を行っており、JR駅から岩国医療センターへ向けてのバスの乗り継ぎの際は、ぜひ御利用いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


藤井章裕総務部長
第3点目の障害者雇用についての(1)県の施策を参考にした雇用についてお答えいたします。
 地方公共団体等における障害者の雇用につきましては、障害者の雇用の促進等に関する法律において法定雇用率が設けられており、現在のところ、市長部局では2.1%、教育委員会では2.0%となっております。
 この法定雇用率を達成するため、本市職員に係る障害者雇用の取り組みといたしましては、平成19年度から正規職員の募集に際して障害者枠を設けているほか、嘱託職員の募集に際してもハローワークと連携し、障害者手帳を保有する人を優先的に面接するなどの工夫を行っているところです。
 その結果、平成24年6月時点における実雇用率については、市長部局では2.55%、教育委員会では2.72%となっており、法定雇用率を上回っている状況ではありますが、地方公共団体として民間企業に率先垂範して障害者雇用を推進する立場にあることから、一層の雇用促進に努める必要があると考えております。
 このような中、知的障害者の雇用に関する他団体の取り組みとして、山口県教育委員会では、知的障害者の方が非常勤嘱託職員として、書類の発送準備、文書の集配、破棄などの業務を支援職員のサポートを受けながら、最長2年間勤務することができる制度が導入されていることは存じております。
 障害者の就労能力の向上と、庁内事務の効率化を図るための先進的な取り組みとなっていることは理解しているところでございますが、同様な取り組みが本市において導入できるかについては、本市における職員規模で1年間を通した庁内事務の集約化の可能性に加え、日常的に支援を行う支援職員の配置が必要となるなどの課題もあり、検討の必要性があるものと考えております。
 なお、本市における職員雇用以外の取り組みといたしましては、現在、本庁舎敷地内及び屋上における除草作業や供用会館の清掃業務を知的障害者等の団体に委託するなど、一定の雇用機会の提供を行うとともに、障害を持つ方の社会参加にも努めているところでございます。
 今後におきましても、さらに委託できる事務の調査等に努め、障害者の方に対する雇用機会の提供や社会参加の充実について、一層努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

佐倉弘之甫教育長  第4点目の生涯学習の推進についての(1)高齢者の学びの場の充実についてお答えします。
 岩国市では、豊かな自然、歴史や遺産、多くの教育・文化施設を活用してこれまでさまざまな生涯学習に取り組んできましたが、今後も市民が主体的に学習に取り組むことができるように、生涯学習情報及び学習機会の充実を図り、市民の学習成果を広く社会生活に生かせるように、知の循環型生涯学習社会の構築を推進しております。
 高齢者向けには、さくら大学など、公民館活動において、健康、生活、趣味などさまざまな講座、学習会を開催しており、高齢者の方の多様な学習意欲に対して学びの機会を提供しているところです。しかし、現在、地域での人のつながりが薄れるなど、社会への参加に消極的になられる高齢者の方が増加している現状でございます。
 このような高齢者の方、また市民の方がいつでもどこでも学べる環境をつくることがより広く市民の方に学びの場を提供するために必要でございます。
 現状は、特定の施設を使用するため、会場の定員、資料など、事前に準備する必要があり、事前申し込みをしていただいているものが大半でございます。
 御質問の趣旨にある市民の方に広く開かれた講座、参加しやすい講座を実施するためには、市役所のロビーなどでの開催も一つの方法であろうと思います。今後、講座の開催方法、募集方法、広報活動を検討し、市役所を含め開かれた場所での講座の開催、情報の提供を検討したいと思いますのでよろしくお願いいたします。

<<再質問>>
「リサイクルプラザにつきましては、バスも通じておりません。また、市民にとって、そこまで持っていくというのは、車でもない限り難しい状況です。できるだけこうしたきめ細やかな施策が取り入れられていくことを御検討の中に入れていただきたいと願っております。
 それから、錦川流域には、豊かな森林がありますが、活用が進まない理由には、急峻なV字谷と、清流線などが通っているために、切り出しが難しいというようにも伺っております。
 これを逆手にとって考えると、以前のように切り出した木材を清流線等を利用して搬出できれば、かなりの経費の削減、そして、錦川清流線の利用率も高まるという考えもあるかと思いますが、こういったことも検討されるということは難しいのでしょうか。」

藤井章裕総務部長  今、お尋ねの件ですが、新たな施設ができたときに、その屋根に太陽光発電のパネルを設置できないかということですが、基本的にそうした自然エネルギーの活用という形で、現庁舎に一番最初に設置し、その後、総合支所等にも設置してきた。こういう流れというのは、新しい施設をつくるときにおいては常に念頭に置いておかなくてはいけないと考えております。
 ただ、貸し屋根ということになりましたら、あくまでもそれを設置するのは事業者になります。事業者はやはり採算性を、売電価格、投資額と、その辺の差し引きから設置を決めるわけですが、そうしましたら、その容量、発電量が確保できるかどうかということになりましたら、単体の施設について、業者の収支に見合うような投資ができるかというのは、なかなかわからないところではあろうかと思います。
「大島などの太陽光発電を見に行きましたが、古くて使われていないような大きな倉庫の屋根全面を使っての発電が、予想を上回った売電価格というか、結果を生み出せているというような状況です。2カ所、3カ所とふやして自然エネルギーをしっかり活用するという取り組みもあります。
 自己資金がゼロからでも会社によっては売電でリース料を払い、その後は全て自分の収入に充てられるということで、いろいろな会社が取り組んでおります。
 メガソーラーまではいかなくても、こうした公共施設というのは、やはり市民の大切な財産であります。一つ一つのパネルは決して重いものではありません。ケーブルやパネルを固定するために、ここにはボルトの設置が可能とかいうことを明確にした仕様にしておくと、その後の利用についても簡便に行われると思います。
 今後、新しい施設、改築等があった場合も、その可能性を検討の中に入れていただき、新たな取り組みをお願いできたらと思います。
 前後しますが、イベントのときに割り箸の回収ボックスの設置を考えることは難しいのでしょうか。」

松林達也環境部長  イベントのときに割り箸の回収ボックスですか。それは、実施される団体に割り箸の回収ボックスを設けるように指導していけば可能であろうとは思いますけれども、それではその割り箸をどういうふうにするのかと。ただ、そのボックスを設けて回収して可燃物として全部燃やすのかどうなのか。目的をちゃんとはっきりしなければ、なかなか理解をいただけないのではないか考えております。具体的にどういう目的なのかということをおっしゃっていただければ、また違うと思います。
「行事のときなどは、うどんなどを食べるとたくさんの割り箸が出てきます。二鹿しゃくなげマラソン大会も、割り箸だけを集めていただいております。従前は、割り箸3膳でA4の紙を1枚つくることができるので、王子製紙などに送っていましたが、こんな身近なところでも木質バイオマスの燃料化ができるということです。何の目的か、民間との連携、回収についての方策、そういうことも今後は検討の中に入れ、環境施策の進んだ岩国ということで、取り組んでいくべき時代に来ているのではないか。環境に優しい循環型社会、リサイクル社会の構築に向けて一歩ずつ努力していただきたいと思います。
 ところで、1トン分の割り箸の単価はどのくらいだったでしょうか。もしお調べになっておられましたらお答えください。」

松林達也環境部長  単価のお尋ねでございますけれども、これはあくまでも参考の単価ということでございますが、建築廃材を利用した場合は1トン当たり約3,000円とお聞きしております。ただ、間伐材とかになれば、水分量とかいろいろ関係があるのかもわかりませんけれども、6,000円から9,000円ぐらいとお聞きしております。

「食事をしたときに、この1膳をごみ箱に捨てるのか、三つに折って回収箱を置き活用するかで意識づけにもなります。また、市民全体で取り組むことができれば1トンも夢ではないと思います。ぜひ、できることから取り組んでいただき、先ほどの古布や古着についてもそうですが、常時供出できる環境づくりができたら市民にとっても簡便であることから、こうした取り組みについて検討をお願いします。
 では次に、川西駅のエレベーターについては、バリアフリーは大変難しいということですが、こうした岩国市内の各駅についての市民の御要望を、市としてどのように把握しておられますでしょうか。」

中岡正美総合政策部長 川西駅以外ということで、岩国駅につきましては従前より御要望をいただいており、また国庫補助要件を満たす駅であることから、現在、バリアフリー化を含む建てかえについてJRと協議を進めております。
 それから、南岩国駅につきましても、バリアフリー化のためのエレベーター設置に関する御要望をいただいております。
 あと、列車とホームの段差解消については幾つか要望が出されておりまして、市内の全てのJR駅についてJRへ解消の要望をしております。

「段差解消、それからエレベーターの設置というのは、本当に利用者の外出にとって、絶対欠かせない環境の一つと思います。東京などでは、駅のすぐ真横に遮断機、歩道があって、そこを行き来できるようにもなっているところをよく見かけます。先ほどの答弁では、400メーター迂回しないとバス停には行かれないから、岩国駅、西岩国駅を利用するようにということでしたが、川西駅におきましても、行ってみたら、目と鼻の先にバス停があります。以前はスロープというか、通り抜けができて、線路を横切っての移動もできるようになっておりました。高校生などの駆け込み乗車等が危険なためにここも閉鎖されたのではないかと思いますが、こういったところがスロープとして利用できれば大変便利な場所であるということも私自身感じた次第です。高齢化は待ってはくれません。JRとの協議も大変厳しいとは思いますが、ぜひ市民の立場に立った駅舎改修の取り組みを期待したいと思います。
 次に、障害者雇用についてですが、岩国については大変難しい。県での事業を中心にということですが、県東部、岩国から県庁まで通うというのは物理的に、新幹線でも利用しない限り難しいと思われます。ですから、岩国市も県とのかかわりをぜひ行っていただき、こういった採用が進むことを期待したいと思います。
 また、市役所の中に、障害者など福祉団体による運営で、いつでもおいしいお茶やお菓子を買って市民がくつろげる喫茶コーナーを設置しているところを視察等に参りましたときによく見かけておりますので、こういったことも含め、市民にとって居心地のいい市役所を目指していただけたらと思います。
 では、生涯学習の推進について。高齢者の学びの場の充実についてお尋ねします。
 1年間の市民講座が開催されているということですが、この派遣状況はいかがでしょうか。生涯学習の立派な情報誌を毎年いただいてはおりますが、近年の推移についてもお示しください。」

多谷本清晴教育次長  生涯学習――市民講座「イカルス」について御質問であろうかと思いますが、申請件数につきましては、平成21年度に39回、915名が受講され、平成22年度、47回、1,353名、平成23年度、63回、1,518名、本年度ですが、50回、1,319名、これは12月現在の状況となっております。

「大変利用率も上がってきております。情報誌も内容が充実しておりますので、こういったものをごらんいただいて申し込みをされるということも、大変大事な情報提供になっているかと思います。市役所では音楽会など、よく1階のロビーを使った演奏会が行われております。私が思うほど簡単ではないかとは思いますが、例えば500円の参加費で、喫茶のコーヒー等を楽しみながら講演を聞く。それが難しいのであれば、例えば段ボールコンポストのつくり方を市役所の前の広場を使ってやってみる。それから、雨の場合は、可能であれば多目的ホールを使う。例えば防災メールの仕組み、登録の仕方、どうしたら災害から身を守ることができるか、先ほども申し上げましたように、悪質商法にひっかからないための自衛措置、それから環境問題など、市民の知的好奇心を満たすための取り組みを市役所で行うことができれば、バスのアクセスも大変便利、そして障害者用のトイレなどもたくさん設置されております市役所ですので、利用しない手はないと思いますが、いかがでしょうか。

多谷本清晴教育次長
  現在のところは、場所の確保、講師の方への依頼などをして、それぞれの講座について目的を持って受講していただいております。今お話がありましたように、市役所の本庁舎等において実施することも、講座の内容等によっては可能だというふうに思いますので、検討させていただきたいと思います。」

「生涯学習についても、参加されるというのは、1人では難しいと思います。グループででないとなかなか来ていただくことも難しい。今は個人個人の暮らしが中心であり、こういったサークル、グループに入っていくことが難しい離職者、それから地域で孤立している人も多いように思います。市報等でいい情報があれば参加してみたいというものの中に、市役所で行われるということは安心にもつながります。
 他市ですが、議場をコンサート会場に使用したり、講演会をしたりと、1年365日のうち、およそ30日程度しか使わずに閉鎖されているこの空間を、市民のために利用して大変喜ばれているところもあります。
 今後についても、市民にとって大切な財産であるこの市役所について、利便性を高め、そして市民の知的満足が進んでいくことを望みまして、質問を終わります。」


前回の質問